ビブン,ビブン,ランランラン♪
皆さん,微分してますか?本記事では,経済学でよく使う微分公式をまとめていきます。具体例を示す方が分かり易いでしょうから,あえて一般化はしません。詳しく知りたい方は,後の参考文献を参照ください。
1. 基本の微分
例)次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ 5x^3+4x^2+6x+2 $$
まず,足し算した全体の微分は個々の項の微分を足したものと等しくなるため,
$$ (5x^3)’+(4x^2)’+(6x)’+(2)’ $$
次に,\(x\)に掛けられている係数は微分の範囲から切り離しても良いため,
$$ =5(x^3)’+4(x^2)’+6(x)’+(2)’ $$
次に,\(x\)が含まれていない定数項は微分すると0になる。また,\(x^n\)の微分は\(nx^{n-1})であるため,
$$ =5\times 3x^2+4\times 2x+6 $$
$$ =15x^2+8x+6 $$
(微分終了)
2. 合成関数の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ (5x^2+3x+2)^2 $$
まず,この式は\(f(g)=g^2,g(x)=(5x^2+3x+2)\)ととらえられます。これは合成関数の微分であり,
$$ f'(g)\times g'(x) $$
を計算すればOKです。よって,
$$ 2(5x^2+3x+2)(10x+3) $$
(微分終了)
逆関数の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ y=x^3 $$
この関数の逆関数を考えます。まず,\(x\)と\(y\)を入れ替えると,
$$ x=y^3 $$
両辺を\(x\)について微分すると,
$$ 1=3y^2\frac{dy}{dx} $$
よって,
$$ \frac{dy}{dx}=\frac{1}{3y^2} $$
ここで,元の関数より\(y=x^3\)なので,これを代入すると,
$$ \frac {1} {3x^6} $$
(微分終了)
- 積の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ (x^2+3x)(5x+2) $$
この式は2つの関数の積になっています。積の微分公式より,
$$ (fg)’=f’g+fg’ $$
を用います。
ここで,\(f=x^2+3x\),\(g=5x+2\)とすると,
$$ f’=2x+3,\quad g’=5 $$
よって,
$$ (2x+3)(5x+2)+(x^2+3x)5 $$
これを整理すると,
$$ 10x^2+19x+6+5x^2+15x $$
$$ =15x^2+34x+6 $$
(微分終了)
5. 指数関数の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ e^x $$
これはイチコロです!ネイピア数の定義より,
$$ e^x $$
(微分終了)
6. 対数関数の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ In(x) $$
これは,\(\log{e}{x}\)を表しています。この公式も覚えましょう!答えは,
$$ \frac{1}{x} $$
(微分終了)
7. 偏微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ ax^2+bx+y^2+15y+5 $$
偏微分は,\(x\)以外を文字として扱わず,①\(x\)があれば\(x\)について微分②\(x\)が無ければ定数項扱いで消去なので,
$$ 2ax+b $$
(微分終了)
8. 商の微分
例) 次の数式を\(x\)について微分しましょう
$$ \frac{x^2+1}{x} $$
これは2つの関数の商になっています。商の微分公式より,
$$ \left(\frac{f}{g}\right)’=\frac{f’g-fg’}{g^2} $$
を用います。
ここで,\(f=x^2+1\),\(g=x\)とすると,
$$ f’=2x,\quad g’=1 $$
よって,
$$ \frac{2x\cdot x-(x^2+1)\cdot 1}{x^2} $$
$$ =\frac{2x^2-x^2-1}{x^2} $$
$$ =\frac{x^2-1}{x^2} $$
(微分終了)
まとめ
本記事では,経済学で頻出する微分の基本公式について,できるだけ具体例を用いながら整理しました。多項式の微分に始まり,合成関数・逆関数・積や商の微分,指数関数・対数関数,さらには偏微分まで,一通りの道具立てを確認できたと思います。実際の経済モデルでは,これらの公式を組み合わせて使う場面がほとんどですので,「どの公式を使えばよいか」を見極められるようになることが重要です。本記事を手元の早見表として活用しつつ,より厳密な理論や一般形については参考文献や教科書で補ってみてください。ビブン,ビブン,ランランラン♪


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