今回は,企業の価格設定行動について,極限までかみ砕いて説明します!
1. 価格の「粘着性」とは?
想像してみてください。あなたはクッキー屋さんをやっています。
本当は毎日、クッキーの値段を「今日の材料費」にあわせて変えたいと思っています。でも、実際には毎日値段を変えるのはとても面倒ですし、値札を作り直すのにも時間がかかります。
だから、たまにしか値段を変えません。たとえば、10日に1回くらいしか変えないお店もあります。
この「なかなか値段を変えない」性質を、経済学では価格の粘着性と呼びます。
2. 値段を変えるチャンスはくじ引きのように決まる
経済学のモデルでは、毎日「今日は値段を変えるチャンスがあるかどうか」をくじ引きで決めるイメージを使います。
たとえば、10枚のカードのうち「値段を変えていい」と書かれたカードは2枚しかないかもしれません。
そのカードを引いたお店だけが、今日値段を新しく決められます。
カードを引けなかったお店は、昨日と同じ値段のままクッキーを売ります。
3. 値段を変えられるお店は「ベストな値段」にする
カードを引けたお店は「今後しばらく変えられないかもしれない」と思って、今後の材料費やお客さんの数を予想して、ちょうど良い値段(ベストな値段)を決めます。
これは、次のように考えるからです:
- 値段が高すぎるとクッキーが売れ残る
- 値段が安すぎると儲けが少ない
だから「これからしばらくちょうどよく儲かる値段」を計算して決めます。
4. 値段を変えられないお店はそのまま
カードを引けなかったお店は、昨日と同じ値段で売るしかありません。
だから、街全体で見ると、一部のお店だけが新しい値段に変わり、残りは古い値段のままになります。
これが、物価(クッキーの平均的な値段)が少しずつしか変わらない理由です。
みんなが一気に値段を変えるわけではないので、値段はゆっくり動きます。
5. 企業の目的は「これからの儲けをできるだけ大きくすること」
クッキー屋さんは「今だけ儲けたい」とは思っていません。
これから先もずっと儲け続けたいので、未来の売り上げもちゃんと考えます。
でも、未来のことは分からないので、「こうなるだろうな」という予想を立てます。
その予想をもとに、今の値段を決めるのです。
まとめ
- 値段は毎日好きに変えられるわけではなく、たまにしか変えられない。
- 値段を変えられるときは、これから先のことも考えてベストな値段を決める。
- 変えられないときは前の値段のまま。
- だから、物価は急にドカンと変わらず、じわじわ動くことが多い。



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